直観ひとりごと(87)西洋の心理学では「今ここ」、日本は古くから「ただ今」。
この(87)「直観ひとりごと」のブログは、カウンセリング歴30余年の大阪の「5時間で1回きり」の「潜在意識の本質と使命とトラウマ」を探る心理カウンセラー&本質セラピスト三宅麗子の投稿頁です。
★直観ひとりごと(87)
◆西洋の心理学では「今ここ」、日本は古くから「ただ今」。
人間って、「今」が大事といいながら、「過去」に思い悩んだり、「未来」に夢を託したりで、「今」の一瞬一瞬をおろそかにしている人のどれほど多いことか…。とはいう私自身も例外にもれませんが…。
すぐにすればいいものを「後で」とか、「明日になったら」とか、「これが終わったら」とか、色々条件をつけては引き延ばしてしまいます。
「今」を全うに生きるとは、それはまた、即、「未来」を生きるコトなのです。
過去も未来も「現実」にはなく、「意識」にしかないのです。
「現実」にあるのは、「今」のここの「今」と感じた一瞬だけなんです。
だから、心理学では、「今ここ」が大事と教えます。
それが、地に足を着けるということで、グランディング。
そして、自分の中心を意識するということで、センタリング。
それらが、「今ここ」という大きな意味で、今を一瞬一瞬を命がけで生き通すという意識です。
日本にもずっと昔からそういう概念はあるのです。
今の日本人が感じなくなっているだけ…。
それが、日本語の「ただ今」という意味なんですね。
「日本語」の「ただ今」とは、自分の存在を現わすだけでなく、自分が今現在、一緒に生活している人の前に、無事に帰ってくるというコトがとっても大事なことだったのでしょう。
危険なコトが多い昔には、狩りや漁に出ても、無事に帰って来られるとは限らない。だから、偶然帰って来られたのではない。奇跡にちかい。帰って来たときは、あなたのために私はきっちり帰ってきて、ただ今の今、あなたのためにここに確実にいますよというために「たた今」と声を掛けて無事を知らせたのではないでしょうか?
それが、相手に対する思いやりということなのでしょう。
常に、相手のために何かする、コトを起こす。モノを言う、というこの貴い精神性はいかばかりか…。
日本語って、なんて崇高な言語なのでしょうね。
それをわかる日本人はもはや…。
だから、「今」をきっちり生きた人だけが、「今」に繋がる一瞬先の未来を生きられるのです。
一瞬先の未来を生きるということは、そのまた一瞬先の未来に繋がるんですね。
そして、それが延々と続く…。それが人生となる…。
だから、この世には、「ただ今」しかありません。
それをどう生きるかを実現するために、人はこの世に生れてくるのです。
日本人だけがそれをわかっていたのでしょう。
でも、今の日本人は…。もはや…。
嘆く前に、「ただ今」の一瞬を生き切りましょう。