「カウンセリング」の心理学関連用語集(ア行)
この「カウンセリング」の心理学関連用語集(ア行)の頁は、大阪の「潜在意識の本質と使命の心理カウンセリング」のサイトです。
この頁の項目には、
1、心理学関連用語集(ア行)。
ここでは、「あ(ア)~お(オ)」の用語を集めています。西欧の心理学は、日本人にはあまり合わないというスタンスですが、カウンセラーにとっては、西洋心理学の勉強も決して怠ってはなりません。
心の悩みをおもちの方々が、モンモンと悩まないために、また、精神科に行く前に、お読み頂きたく、この頁を作らせて頂きました。溢れかえる情報にふりまわされないために、どうか、これらの知識を「心配」を取り除く「道具」としてお使いくださいませ。
また、病気でお苦しみの方は、こちらの頁【「病気」って何? 「精神障害、精神病」って何?】→もご覧くださいませ。
カウンセリング歴30余年の新大阪の心理カウンセラー&本質セラピスト&メンタルコーチ三宅麗子が誠心誠意セッションさせて頂いております。
★心理学関連用語集(ア行)「潜在意識の本質と使命とトラウマの心理カウンセリング」
●アイデンティティ(自己同一性)
自己同一性等と訳される。自分は何者であるか、私がほかならぬこの私であるその核心とは何か、という自己定義がアイデンティティである。何かが変わるとき、変わらないものとして常に前提にされるもの(斉一性、連続性)がその機軸となる。アイデンティティの問題は、常に心理・社会的、真理・歴史的であり、個人史においてはとりわけ青年期に顕在化するが、1960年代の黒人解放運動、第三世界の自己解放運動の中でも重要な役割を果たしてきた。【ブリタニカ国際大百科事典より】
●「自己同一性【日本大百科全書(ニッポニカ)より】」へ→
●アウェアネス
アウェアネス(英: Awareness)は、意識、気づき、といった意味を持つ英語。日本語圏でこのカタカナ語が使われるのは、主に次の二つの文脈。①アウェアネス:マスメディアを含む社会的文脈で使われるもの。ある問題に対する、人々の知識の程度、危機・問題意識の高さ、といった意味を持つ。②アウェアネス:認知神経科学や心の哲学などの分野で使われる専門用語。【[Weblio 辞書より】
●アカシックレコード
アカシックレコード(英: Akashic Records)は、元始からのすべての事象、想念、感情が記録されているという世界記憶の概念で、アーカーシャあるいはアストラル光に過去のあらゆる出来事の痕跡が永久に刻まれているという考えに基づいている。宇宙誕生以来のすべての存在について、あらゆる情報がたくわえられているという記録層を意味することが多い。アカシャ年代記(独: Akasha-Chronik、英: Akashic chronicles、アーカシャ記録、アカシアの記録)とも。近代神智学[注釈の概念であり、その他の現代オカルティズムの分野(魔術等)でも神智学用語として引き合いに出されることがある。また、陰に陽に神智学運動の影響を受けている欧米のニューエイジや、日本の精神世界・スピリチュアル、占い、予言といったジャンルでも使われる用語であり、いわゆる「中二病」的な人にも好まれる。アカシックレコードが存在する科学的根拠はない【Weblio辞書より】
●アカデミー
広くは高等教育機関や、科学・芸術なぢの専門教育機関、あるいは科学・芸術の専門家の団体と死ての学会、協会、研究所などをさして使われる。狭くは、科学・芸術などの諸分野の振興のために政府によって設立、庇護され、運営されている。国家的機関をさすことがある、ここでは広い意味でのアカデミーの歴史的発展を、自然科学と技術を中心に概観する。[高山進](略)【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●アカデミズム
アカデミーに由来し、伝統、権威を重んじる学風をいう。社会の現象的動向ならは離れて純粋に学問的立場をとるところから「象牙の塔」の名で呼ばれるように、実践的な面は重視せず、学問至上主義的となる。日本においてはアカデミズムの府として学士院、学会、研究所などがあげられる。また芸術上のアカデミズムは、日本においては日本芸術院に代表される。ヨーロッパではフランスのアカデミー・デ・ボザールや官展(サロン)がその一大拠点であった。19世紀になり反アカデミーの諸運動が相次いで生じるが、なおもアカデミーを中心とする傾向をアカデミズムと呼ぶようになった。【ブリタニカ国際大百科事典より】
●アカデミック
[形動]①学問の分野で正統的で堅実なさま。学究的。「―な研究書」②伝統的、格式的で、新しさや生気に乏しいさま。「―な芸術」【デジタル大辞泉より】
●アカハラ(アカデミックハラスメント)
アカデミックハラスメントの略称です。大学や研究機関などで、教授など優越した地位にあるも者が、その権力を利用した暴言や行為により、学生や研究者に対し、精神的・肉体的苦痛を与える人権侵害のことをいいます。直接禁止する法律はありませんが、不法行為(民法710条)として民事上の責任を負う場合はあります。また、場合によっては侮辱罪(刑法231条)、名誉棄損罪(同法230条)などの刑事上の責任を問われる可能性もあります。【すぐに使える基本法律用語辞典より】
●あがり症(対人恐怖症、社会恐怖、社交不安障害)
人前で話す、文字を書く、食事をする、会話をする。、試験を受けるなど、人から直接的・間接的に評価される状況を恐れて、避ける病気のこと。自分がどおう見られているのかが気になる場面や、特に中途半端に顔見知りの人たちと同席する場で陥りやすい。激しい近況、あがり、自意識過剰、心臓がドキドキする、全身が震えたり汗をかく、といった症状がある。自分の症状を気にすればするほど起こりやすくなる。自分の内面を見つめはじめる思春期や、コミュニケーションが多様になる青年期に多発する。対人恐怖症になると他人との交流がうまくできず、ごく限られた友人しか持てなかったり、なかには学校を中退したり、仕事を辞める人もいる。一方では、親や教師にとっての〈よい子〉で、失敗や恥辱に敏感な性格の人にもみられる。対人恐怖症から自尊心が低下して、鬱状態になったり、アルコール依存症になるケースもある。(略)【百科事典マイペディアより】
●「対人恐怖症【[精神医学の基礎知識]キャリカレより】」へ→
●「社会恐怖【広辞苑より】」へ→
●「社交不安障害【現代用語の基礎知識より】」へ→
●アサーション
より良い人間関係を構築するためのコミュニケーションスキルの一つで、「人は誰でも自分の意見や要求を表明する権利がある」との立場に基づく適切な自己主張のこと。トレーニングを通じて、一方的に自分の意見を押し付けるのでも、我慢するのでもなく、お互いを尊重しながら率直に自己表現ができるようになることを目指す。【Weblio辞書より】
●アジェンダ
①計画。予定表。議事日程。協議事項。特に、政治・政策的な分野で、検討課題、行動計画、の意で用いることが多い。②スケジュール表。備忘録。③教会の礼拝定式。【デジタル大辞泉より】
●アジェンダ
①計画。予定表。議事日程。協議事項。特に、政治・政策的な分野で、検討課題、行動計画、の意で用いることが多い。②スケジュール表。備忘録。③教会の礼拝定式。【デジタル大辞泉より】
●アスペルガー症候群(AS)
(Asperger syndrome)話しことばの発達に遅れのない自閉症近似の発達障害。自閉症では、意味理解障害を主と死て、言語発達に遅れを示すのが特徴である。すなわち、アスペルガー症候群とは、社会性の質的障害と行動、興味、活動の限定的で反復的、かつ常同的な様式は自閉症のそれらと同等だが、話しことばの修得には遅れがない状態を意味する。遅れがないとは、2歳までに単語を発語し、3歳までには二語文を獲得することで定義される。オーストリアの小児科医、ハンス・アスペルガー―Hans Asperger(1906-1980)は1944年、小児期より自閉的精神病質(性格異常の一種)を示す4例の症例報告をした。このドイツ語で書かれた論文の存在とアスペルガーの名前を世界的にしたのが、井荻リスの自閉症研究者であり臨床医であったローナ・ウィングLorna Wing(1928-)である。1981年の彼女の論文で、アスペルガー症候群の用語が初めて用いられた。発達障害としてのアスペルガー症候の再発見である。アスペルガー症候群の原因は明らかになっていない。自閉症と同様に、家族的・遺伝的要因の関与を示唆する研究であり、また男性に多く発症することが分かっている。スウェーデンを中心に実施された疫学調査では、0.2~0.4%の有病率が示したが、調査基準が一定でないため、正確な頻度は不明である。しかし、自閉症およびその近縁の発達障害のなかではかなりの役割を占めるのは確かである。自閉症の約半数は知的障害を合併するが、アスペルガー症候群では知能はほとんど正常範囲にある。話しことばの習得に遅れを示さず、特定の事物に極端な興味として知識をもつだけのため、自閉症と比べて障害に気づかれるのが遅い。逆に、ユニークであるが早熟な子供と認識している親もまれではない。家庭生活では困難がなくても、同年齢集団での仲間関係が成立しない、不器用があると運動と生活動作の両面で差し障りを示す、周囲の人々の言動を誤解して不適切な対応をしてしまうなどの社会生活上適応しにくい面がみられる。アスペルガー症候群と高機能自閉症(正常知能を示す自閉症)の質的差異に関する研究が多く行われたが、明確な結論は得られず、あるとしても程度の差とみなされるようになった。2013年5月、アメリカ精神医学会総会にて新たな診断基準(DSM第5版)が承認された。アスペルガー症候群は自閉症スペクトラム障害という広義の障害群になった。[原仁](略)【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●「AS【ブリタニカ国際大百科事典より】」へ→
●アダルト・チルドレン(AC)
adult childrenを略してACともいう。1980年代に米国で、アルコール依存症の治療に中から生まれた概念。アルコール依存症の親のもとで育ち、親から受けた傷を〈自分のせいだと〉と受け止めてしまう人々を指して使われた。その後、アルコール依存症の親に限らず、折檻や小児虐待など、精神的・肉体的に不安定な親との関係のなかで、心に深い傷を負い、大人になってもそのトラウマ(心的外傷)に悩まされる人々を指すようになった。アメリカ大統領のクリントンが自ら、自分がアルコール依存症の養父に虐待されて育った〈アダルト・チルドレン〉であると告白し、話題となった。日本では、1995年に同名の本『アダルト・チルドレン』(西山明著)が、」1996年には『アダルト・チルドレンと家族』(齋藤学著)が出版され、自らを〈アダルト・チルドレン〉と認識する大人が急増した。【百科事典マイペディアより】
●「AC【ブリタニカ国際大百科事典より】」へ→
●アドバイザー
●アドラー(アルフレッド・アドラー)
[生]1870.2.7. オーストリア、ペンツィング[没]1937.5.28. イギリス、アバディーン オーストリアの精神学者、心理学者。初めウィーンでジグムンド・フロイトに学んだが、それ汎性欲説にあきたらず、フロイトと別れて、個人心理学の学派を打ち立てた。人間を駆りたてる最も優勢な原動力は、生命の本質的完成への努力であるとし、これはしばしば劣等感への補償としての優越への要求となると説いた(補償作用)。また個人は社会から離れては考えられず、すべての重要問題は社会的である、と主張した。【ブリタニカ国際大百科事典より】
●アナリシス
●甘え
対人関係で特別な、節度を超えた愛情や信頼を表現することをいう。愛情や信頼を示すことによって、相手からそれ以上のものを求めようとする態度のことも甘えといわれる。また、相手から圧力を受け、屈服を強いられるとき、その圧力を弱める手段としても使われ、道徳的な価値判断を超えて、許しを請う手段ともされる。甘えの起源は、乳児が、母親と自分は別の存在であり、葉は緒や葉自分から離れていくという体験をするため、母親との一体感を求めようとする感情にさかのぼる。そして母親に対する甘えの始まりとともに、他者に対する人見知りが始まるのである。一般には、甘えられる関係と、甘えることのできない関係とが区別される。前者を典型的n示しているものは親子の関係であり、後者は他人の間の関係である。他人の間の関係でも、親密さが増すにつれて、親子のような関係に近づくものであり、それは望ましい関係のように考えられている。第三者のいない2人の関係では甘えが通用するが、3人の関係になり、第三者の立場にたつ人がいるときには、甘えは通用しなくなる。親子の関係であっても、父、母、子という3人の関係においては、社会的道徳の価値判断が優先し、甘えることはできなくなる。この意味からいえば、甘えられる関係は、閉じられた2人の関係であり、そこには性愛的な色彩がある。男女間の関係でみられる甘えは、第三者を排除しようとする、ものにほかならない。甘えられる親密な関係が望ましいものであるという考え方のなかには、反社会的性行を認めることができる。第三者からの批判を拒否し、閉じられた二者関係を社会の基本単位とみなすところがあるからである。甘えということばは、土居健郎(1920‐2009)の『「甘え」の構造』(1971)以来、一種の流行語ともなり、日本人の性格が問題として取り上げられるとき、甘えは、しばしば日本人に固有な心理的特性とみなされるようになった。彼によると、日本語の「甘え」に対応する適切な外国語はなく、甘えは外国の分化ではみられない日本的特徴であるという。つまり、日本人の対人関係は、親子関係のように甘えられる関係から、甘えることのできない他人の関係に至る段階が想定され、甘えられる親子の関係が理想的な関係とみなされる。そこで、甘えられない他人の関係においては、甘えようとして甘えられないことから、恨み、ひがみ、すねるといったような感情がおきてくる。これは、個人の自我が心理的に確立していないからである。土居によれば、甘えの欲求が自我によって統制されるにしたがって「自分」という意識が形成される。自我は甘えを否定するのではなく、甘えの挫折による孤独感に耐えることを通して形成される。甘えをこのように構造化することで信頼関係が生まれる。また、日本的思惟の特徴は、西洋的思惟に比較して、非論理的、直感的であり、これは日本で甘えの心理が支配的であることと無関係ではなく、もっぱら情緒的に自他一致の状態を醸し出すという甘えの心理は、まさしく非論理的といわねばならない、とも考えられている。こうした考え方からいえば、一心同体であろおうと願うことが、日本人の対人関係を規定する重要な因子であることになる。甘えを精神分析の概念についてはハンガリー出身のイギリスの精神分析家マイケル・バリントMichael Balint(1896-1970)の受身的対象愛、イギリスの精神分析家ドナルド・ウィコニット6Donald Winnicott(1896-1971)の「だっこ」、ウィーン生まれのアメリカの精神分析家ハインツ・コフートHeinz Kohut(1913-1981)の自己対象、また対極としてのメラニ・クラインの羨望などの概念との関係が検討されている。[外林大作/川幡政道]『土居健郎著『「甘え」の構造』(1971・光文堂)▽土居健郎著『続「甘え」の構造』(2001・光文堂)▽土居健郎・斎藤孝著『「甘え」と日本人』(2004・朝日出版社)』【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●アルコール依存症
アルコール飲料(酒類)を常用している結果、慢性的におこる精神的、身体的変化のうち、病的な飲酒パターン、または飲酒による社会的あるいは職業的機能の障害のいずれかが該当すること(これをアルコール乱用という)に加え、飲酒量の増大を伴うか、飲酒の減量または中止に引き続き離脱症状(禁断症状)が生じる場合、アルコール依存症と診断される。病的な飲酒パターンとは、強迫的に酒を求め、節酒、断酒ができないこと、連続飲酒の発作、飲酒サイクルの繰り返し、酩酊中に記憶欠損、飲酒による身体疾患の悪化を知りながら飲酒し続けることなどをさす。社会的あるいは職業的機能障害とは、酔って暴力を振るう。仕事の停滞をきたす欠勤、交通事故をおこす、家族や友人と争うために受ける拒絶、経済的困窮、飲酒に関係した刑事問題、失職などをいう。離脱症状とは、飲酒の減量または中止後数日以内におこる精神的変化と身体症状で、精神的変化としては不安、抑うつ気分、いらいら、不快感または脱力感があり、身体症状としては吐き気、起立性低血圧などのどれかの症状が現れることと、両手、舌、眼瞼に振戦(ふるえ)が出現するもので、いずれも飲酒すれば軽減ないしは消滅する。アルコール依存症の病名は比較的最近になって用いられ始めたもので、従来は慢性アルコール中毒の用語が使われていた。すなわち、飲酒を継続しているうちに中止できなくなる状態は慢性性とか嗜癖とよばれ、それに神経系の障害や肝臓などの臓器障害が加わるもの慢性アルコール中毒とよんでいた。これおは1849年スウェーデンのフスMagnus Hussが命名した。しかし、中毒とは薬物などが直接に身体機能を冒す急性症状の場合に使われる用語であり、飲酒を続けているうちにおこる行動上の変化は、中毒の概念とは異なると考えられるようになった。欧米では、その行動上の変化に注目してアルコーリズムalcoholismという用語が一般的に使われていたが、この概念も狭義と広義の両用に使われて用語上の混乱が生じたため、1974年に世界保健機関(WHO)の薬物依存委員会によって、アルコールを含む習慣性、嗜癖性を生ずる薬物と一括して依存性薬物とし、それらによっておこる精神的、身体的変化に伴う障害を「薬物依存」として統一した。したがった薬物依存は、精神依存(薬物を求める強迫的欲求)と身体依存(薬物がなければ身体が正常に機能せず、薬物の中断で離脱症状が出現する)および耐性の3徴候が生じるものとした。アルコールとバルビツール酸系睡眠薬は類似の作用をもつ依存薬物で、相互に交差依存性をもつものである。この委員会の見解を受けて、アメリカ精神医学会が精神障害に関する診断統計マニュアル(DSM-Ⅲ)にアルコール依存の診断基準を作成したが、それが冒頭に掲げた定義である。アルコール依存症では、アルコールから、離脱時に激しい精神身体症状を示すことがある。飲酒の減量または中止後1週間以内に出現するせん妄(意識状態の変化)と自立神経機能の亢進(頻脈や発汗など)を示す場合をアルコール離脱せん妄(従来の診断名は振戦せん妄)という。活発な幻視を伴うが、おもに虫やネズミなどの小動物の幻視が多い。また、離脱期に通常48時間以内に鮮明な幻聴を体験することがある。複数の人がしゃべっているような幻聴が多く、1~2週間で消失する。しかし、なかには数か月も続くことがあり、これをアルコール幻覚症という。長期かつ大量の飲酒を続けると記銘力や記憶力の著しい低下をきたすことがあり、ウェルニッケ-コルサコフwernick-Korsakoff病とよばれる亜急性脳炎に引き続く場合がある。ウェルニッケ-コルサコフ病の回復期に著しい健忘症状を呈するものをアルコール健忘障害(単にコルサコフ病ともいう)とよび、本病からさらに進行して認知症になるものをアルコール性痴呆とよぶ。なおアルコール依存症の大部分が臓器障害として肝機能障害、胃腸障害、心障害、膵障害、肝炎からアルコール脂肪肝、肝硬変と進む例がもっとも多い。(略)[加藤伸勝]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●医学的心理学
主と死てイギリスで用いられる用語で、精神医学とほぼ同義。精神分析を意味することもある。アメリカなどで用いられる臨床心理学という語よりは広い概念である。【ブリタニカ国際大百科事典より】
●意識
consciousness英語、conscienceフランス語、Bewuβtseinドイツ語 心理学における意識とは、個人によって体験され、気づかれていることをいう。体験者自身には直接に把握されているが、他者にはその報告を得ない限り直接には把握できないものである。意識という用語は多義的で、知っていることの内容を意味することもあり、また、知ったり気づいたりの過程を意味することもある。いずれにせよ、意識は主観的なものであり、経験や行動はすべて意識されているとは限らない。意識されるものと意識されないものとの境界は識域とよばれる。とくにはっきりと意識することを注意というが、意識の範囲と注意の範囲とは同じ意味で使われる。いわゆる意識調査の意識のように、態度と同義語として使われることもある。この場合の意識とは、主観的に気づいているというよりは、個々の内容の背後にある一貫した傾向を意味する。生理学的には、意識は納棺の網様体から上行する上行性網様体賦活系及び視床の非特殊核から上行する広汎性視床投射系を経た感覚性インパルスimpulse(刺激)によって大脳皮質の興奮性が高められ覚醒しているとみなされる、興奮性のレベルは脳波の波形から判定されるが、もっとも低いレベルでは睡眠状態となり、意識は失われる、[今井省吾]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●いじめ
自分より弱い者に対して暴力やいやがらせを加え、身体的・心理的に苦痛を与える行為。1980年代、特に学校緒において校内暴力が沈静化するとともに問題となり、いじめが原因とみられる不登校、自殺、事件が多発、深刻な社会問題、政治問題となった。1994年、文部省がいじめ対策緊急会議を発足、1996年『児童生徒のいじめ等に関するアンケート調査』を公表、いじめ問題への取り組みを提言した。2007年1月、定義を「一定の人間関係のある者から、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じてるもの」とし、いじめかどうかは当該児童生徒立場に立って判断するよう徹底するとした。原因や背景として、協調性・思いやり・規範意識・フラストレーション耐性の欠如、対人関係の不得手、知識偏重や競争意識による社会の差別構造、将来の目標の喪失、集団のいじめに対する認識不足などが考えられる。態様は、いたずら、いじわる、ひやかし、からかい、持ち物隠し、仲間はずれ、集団による無視、悪口、陰口、暴力、リンチ、たかり、恐喝など。近年はパーソナル・コンピュータや携帯電話を使ってインターネット上で誹謗中傷する「ネットいじめ」と呼ばれる手口が増えた。【ブリタニカ国際大百科辞典より】
●依存症
心は人と人との間で発達するが、かぎを握るのは「依存」である。人は人に依存し、その依存をきちんと受け止めてもらったときに喜びを感じ、その喜びを与えた人を信じるようになる。人と人はこうしてお互いを信じ合うようになり、人間関係を広げていく。この人に対する依存がきちんと受け止めてもらえないと、人はものに依存するようになり、依存したものから受ける喜びにひたりきる。生理的な喜びを与えるアルコールや薬物に依存する「アルコール依存症」「薬物依存症」、心理的喜びを与えるギャンブルやパチンコにひたりきる「ギャンブル依存症」、またその中間に位置する「タバコ依存症」などが成立するのは、人への依存が十分に満たされなかったことに起因することが多い。なお、「薬物依存」については、現在、覚醒乱用第3期ともいわれ、乱用者の低年齢化がみられるので、その対策が緊急課題となっている、[吉川武彦]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●イメージ
image 像、表象、心象などの訳語が使われる。記憶しているもの、あるいは、刺激対象が目の前にないときなど思い出してふたたび表現するといった意味をもっている。また、視覚的、聴覚的、触覚的イメージなどのように、知覚対象の再生された直観的な像を意味することもあるが、この場合は、直観的で具体的な知覚像との区別ができにくい。ただ、イメージは知覚像よりは漠然としていて鮮明さを失っているといえよう。さらに、ある考え、態度、概念などのように、より抽象的な意味で使われる場合もある。たとえば企業イメージというときには、企業に対する態度、期待、総体的な感情的印象などを意味している。とくに商品イメージの場合、イメージとは消費行動への準備状態であり、態度と異なり安定性に乏しく、短期的でなく、意識とも異なり一貫性に欠け、あいまいで情緒的でもあるなど、きわめて複雑な心的特性の複合体である。このようにイメージは、具体的、実証的な知識によるよりも、直観的・感情的印象によって形成されるものであり、漠然としていながら行動を規定する力が強いともいえる。経験的仮設によれば、イメージ(商品)から行動(消費)の予測が可能であるといわれる。[今井省吾]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●癒やし
療法,治療;PSYCHOTHERAPY;治療力;癒し。be in therapy 精神療法を受けている。精神[心理]療法。【リーダーズ英和辞典より】
●癒やし系
●インスピレーション
inspiration ひらめき、霊感、啓示などの訳語が使われる。問題解決の過程や創造的課題の遂行中や宗教的修行の途中において、突如として現れる重要な着想、または、そのような着想が現れること。あるいは、着想による刺激や感動をいう。本来の語義は空気を吸うことであるが、転じて、吸気のように努力なくして外界から着想が入り込んでくることを意味するようになった。発明、発見、創造などの過程に共通して現れる段階として、①長くて苦労の多い準備期、②問題の温め期、③インスピレーションのおこる段階、などがあるといわれる。②の問題の温め期は、睡眠中や他の仕事をしている期間などで、無意識的に事態が再構造化され新しい着想が進む時期である。アインシュタインは有名な相対性原理の論文を書く前の7年間、光の速度の問題を温めて考え、ついに啓示的ひらめきによって論文を1か月ほどで書いたといわれる。インスピレーションに似た日本語に、勘がある。勘には認識判断に関連して現れるものと、動作や意志過程においてみいだされるものとがある。勘は長い志向のすえではなく、手掛りなしで現れる適切な見当である、といえよう[今井省吾]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】】
●インナー
①内部の、内側の。転じて下着や上衣の下に着るものをさす。②政府税制調査会の中で、会長を補佐する少人数の非公式会合。財政通のベテランで構成され、重要な税制改革施策の方向付けをする影響力を持つ。【現代カタカナ語辞典より】
●インナーチャイルド
●インプロ(インプロビゼーション)
●うつ
●うつ状態
気分が憂うつで、思考は悲観的となり、しばしば停滞して、ふさぎこむ状態をいう。抑うつ状態。躁うつ病や統合失調症など、精神病の症状としてみられるもの、神経症で現れるもの、あるいは明確な心因に対する反応として生じるものなどがある。また、脳の障害により周期的にうつ状態を示すこともまれではない。【ブリタニカ国際大百科辞典より】
●うつ病
元来は、統合失調症とともに内因性精神障害の代表的なものである躁うつ病のうち、うつ症状が強く出てくる病相をさした。うつ症状というのは心が沈んで、ことは少なくなり、意気消沈した状態をいうが、その正反対の症状である躁状態(心がはずみ、多弁、多動で落ち着きがない状態)も本質的には同一であるという認識から、「躁うつ病」と呼ばれていた。その後、躁うつ病は単一の病気ではなく、双極性うつ病(うつと躁の両方の病相がみられるもの)と単極性うつ病(うつの病相だけが反復し躁を示さないもの)に分けるようになった。前者は若年に発病することが多いが、後者は中高年に多発し、発病前に環境的な誘因のみられることが多く、俗に昇進うつ病とか引っ越しうつ病などともいわれる。抑うつ気分のほかに、不安、行動や思考の停止、不眠、食欲不振などの身体的症状も強く、就労や勉学が不可能になることが多い。適切な治療を行わないと、発作的に自殺をすることもある。世界保健機関WHOの推定によると、人口の3~5%がうつ病に罹患しているとみられ、日本でも急増している。なお、うつ病という用語は一般的に使われる場合には、抑うつ気分と病的悲哀を特徴とする感情障害の状態(うつ状態)を漠然と意味することも多い。【ブリタニカ国際大百科辞典より】
●占い
俗信のうち、予兆を判断する技術。自然現象や生理現象を判断するものと、人為的に何かの現象をつくりだし、それを判断した結果に基づいて、別の何かを予知しようとするものとがある。知ろうとする事柄は、物事の真実、神霊の意志、未来のできごとなどで、その方法はきわめて種類が多い。占いは俗信上の行為であるから、洋の東西、文化程度の高低にかかわらず存在するものであるが、原始的な社会では、より多く政治に結び付き、その結果に対する信頼も強い。文化的な社会では、趣味的にとらえられて遊びの要素が強まってくる。ヨーロッパでは、バビロニアにおこったといわれる占星術や、動物の肝臓などによって占う内臓占いが早くから発達し、また、占杖(うらづえ)によって地下水や鉱脈を探ろうとする占い法、なにげなく本を開いて、まず目に入った文章を指針にする開典占い、キリスト教徒がこれを聖書で行う聖典占い、トランプで占うカルタ占いなどが著名であるが、夢占いや茶占いのように、日本とも共通、類似のものもある。[井之口章次]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●エディプス・コンプレックス
Oedipus complex 精神分析の世王語。男子がっは親に性愛感情をいだき、父親に嫉妬する無意識の葛藤感情。広義には、エレクトラ・コンプレックスも含む。人間は乳幼児期から性愛衝動をもち、無意識に異性の親の愛情を得ようとし同性の親に対しては嫉妬するが、この衝動は抑圧されている。このことを十分理解してなんらかの方法で解放しないと、一種のしこりないし屈折となり、のちに神経症を発症することがあるという考え方。父親を殺し母親と結婚したギリシア神話のエディプス(オイディプス)王にちなんで名づけられた。【ブリタニカ国際大百科辞典より】
●エニアグラム
エニアグラムという言葉はギリシャ語で、エニアは『9』、グラムは『図』を意味します。つまりエニアグラムとは、『9の図』という意味になります。9つの点をもった円周と、それを繋ぐ線からできているこういう図形のことです。エニアグラムがどこで生まれたのか、歴史はまだはっきりとわかっていません。この図は、もともとは宇宙万物の本質を表す象徴であり、その起源は古代ギリシャ、あるいは古代エジプトにまでさかのぼるとも言われています。エニアグラムの性格論は、1960年代に作られたもので、70年代からアメリカで精神医学や心理学の研究者が注目し、研究を重ね、理論を発展させ続けているもので、新しい人間学、心理学として世界各国に広がっています。このように、エニアグラムは古い根に育った新しい木であるということができます。古代からの智慧に新しい心理学が導入されています。また、人の心に深く語りかけてくるので受け入れやすく、日本でも人間関係改善のために学ぶ人が増え、教育関係者、弁護士、医師、心理療法士のほか、大手企業でも研修に導入するところが出ています。日本では1989年に「日本エニアグラム学会」が設立され、エニアグラムを紹介してきました。エニアグラムの理論は研究者によって意見が異なる部分もありますが、学会では主に、ドン・リチャード・リソ氏とラス・ハドソン氏の理論に基づいて説明をしています。この他、初めて日本で教えた『エニアグラム入門』の著者パトリック・オリアリー氏の説明も取り入れています。【「日本エニアグラム学会」サイトより】
●エネルギー
energy英語、energieフランス語、Emergieドイツ語。一般に、物体が他の物体に対して仕事をすることができる状態にあるとき、その物体はエネルギーをもっているという。どんな物理系でも、外界となんの交渉ももたずに、限りなく仕儀とをし続けることはできない。これは経験の教える第原理であって「第1種永久機関の不可能の原理」とよばれる。ここで「仕事」ということばは物理学に特有の意味で使われている。一つの物理系Aが他の系Bに力Fを及ぼして着力点を力の方向に距離1だけ動かしたとき、AはBにF1だけの仕事をしたという。もし着力点が力と角θ(シータ)をなす方向に動いた場合にはF1cosθだけの仕事をしたという。人が9.8ニュートン(1キログラムの物体に作用して1m/s2の加速度を生じさせる力を1ニュートンという、ニュートンはNで表す)の力で荷物をぶら下げて水平面と角α(アルファ)をなす斜面を5メートル歩いたとすれば、力の方向と移動の方向とは90°-αの角をなすから、この移動では 9.8N×5m×sinα=4.9sinαN・m だけの仕事をしたことになる。N・mをまたJと書きジュールと読む。ジュールは仕事の単位であるが、またエネルギーの単位でもある。[江沢洋]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●エネルギースポット
心が癒されたり、運気が上がるといわれる場所のこと。スピリチュアルスポットともいわれる。神社、古代遺跡などに多くみられる。【現代カタカナ語辞典より】
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●江原啓之
江原啓之(えはら ひろゆき、1964年(昭和39年)12月22日 – 48歳)は、スピリチュアリスト、作家、オペラ歌手(バリトン)、吉備国際大学客員教授、九州保健福祉大学の客員教授 。世界ヒーリング連盟元会員、関西二期会会員、英国スピリチュアリスト協会(SAGB)会員。東京都出身。妻と二人の息子がいる。血液型A型。【ウィキペディアより】
●エリート
エリートということばは一般的には選ばれた者(選良とも表記される)、素ぶれた者、指導的な立場にある者等々、多義的に用いられている。イデオロギー的な意味合いをもって語られるときもあれば、ただ単に優れているという意味合いをもって語られるときもある。教育社会学者で『エリート形成と教育』の著者である麻生誠(1932- )によれば、エリートということばが最初に使われたのは17世紀ごろのことで、とくに良質な商品をさいて用いられていたが、その後、分隊の精鋭部隊、上級貴族のような優越的な社会集団を意味するようになったという。エリートということばにイデオロギー的なにおいを感じとったり、道徳論的、規範論的、価値論的な意味合いを感じとったり、感情的に反感をもったり、さまざまな受け止め方がなされてきた。ことに日本においては、第二次世界大戦後、エリートといえば反民主主義、反平等主義のように受け取られ、語るのもはばかられるような傾向さえあった。ボットモアThomas B.Bottomore(1920-1992)が指摘するように「あらゆるエリート論は、何らかの現実的意味における民衆による政府なるものの存在を否定する」という考え方も根強く残っているわけで、いわば冷静に、客観的に論じる対象ではなかったのである。さらに、国家主義的な優生学や英才教育論と結び付ける形で論じ、その危険性を指摘する論稿も後を絶たない。1980年代なかば以降、ようやくエリートないしエリート教育に関する研究や言及が多くみられるようになってきた[山内乾史]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●エレクトラ・コンプレックス
Electra complex 精神分析の用語。女子が父親に性愛衝動をもつと同時に母親に嫉妬と憎しみをいだきながら、これを無意識のうちに抑圧し、屈折した異性願望を形成する心的状況をいう。広義には、エディプス・コンプイレックスに含まれるが、特に女子の場合に限って、男子の母親に対する愛着と対比させても用いる。【ブリタニカ国際大百科辞典より】
●エンカウンター
出会い。カウンセリングでは治療者と患者の関係は、治療する人と治療される人との関係ではなく、今ここで共にいるという意味で出会いと呼ばれる。【[カウンセリング用語解説]関西カウンセリングセンターより】
●エンカウンター・グループ
人間的な出会いのグループである。通常10~15人の参加者と1~2人のファシリテーターfacilitator(促進者)で構成され、2~5日の合宿で行う。参加者はおもに健常な学生や勤労者であるが、通例、公の場では話せない意思や感情を率直に表明しあい、自己成長や対人関係の発展と改善を図る。レビンによる人間関係のtめの技法訓練としてのトレーニング・グループtraining groupと、ロジャーズの心理的成長を目ざすメーシック・エンカウンター・グループbasic encounter gyoupに代表されるさまざまな集中的グルーム経験が、「人間性回復運動」として1960年代にアメリカに広がったものである。いわゆるエンカウンター・グループは、この動向全体を意味している。日本ではロジャーズ流のグループが70年(昭和45)ごろ盛んに取り入れられたが、ほかにも種々の形式がある[台利夫]【日本大百科全書(ニッポニカ)より】
●落ちこぼれ
①落ちてちらばっているもの。②あまりもの。残り物。③普通一般から取り残された人。特に、授業についていけない生徒。【広辞苑より】
●音楽療法
ミュージック・セラピーとも。第二次大戦後活発になった医療法の一つ。音楽をいいたり演奏したりすることによって、身体障害や精神病の治療を促進するもので、現在は、テクノストレスや職場の心身症、老人性認知症(痴呆)の予防や治療に効果が期待されている。(略)【百科事典マイペディより】