心のお薬になる本(24)『神道―日本精神文化の根底にあるもの』渡辺勝義/著
この(24)「心のお薬になる本」のブログは、カウンセリング歴30余年の大阪の「5時間で1回きり」の「潜在意識の本質と使命とトラウマ」を探る心理カウンセラー&本質セラピスト三宅麗子の投稿頁です。
★心のお薬になる本(24)
◆『神道―日本精神文化の根底にあるもの 』渡辺勝義/著
日本人の精神性を調べている時に出会った本です。
著者渡辺勝義氏は、神職資格取得(明階位)者であり長崎ウエスレヤン大学名誉教授であり大阪國學院通信教育部・神道古典(古事記・日本書紀)講師であり出雲大社福岡分院相談役であり高宮八幡宮相談役であり審神者であり易学研究家でもある方です。
そういう方が書かれた本は読む価値があると言えるでしょう。
この本によって、私は、「神職」に興味を持ったといっても過言ではありません。
本来、神道に関係する人の全ては、神を信じることはもちろんのこと、神霊の実在を体感し、「神と人とのあるべき姿」について語るということを抜きにしてはあり得ないであろう、と著者は指摘しています。
また、著者は、なぜなら「神と人とのあり方」こそが、神道の本質であるからである。神と直接して「神意を伺う」という、この根本問題を抜きにして神道は語れないのである。と断言されている。
また著者は、従来の神道研究はその本質について触れたものは殆どなく、それらはあくまでも神道周辺を巡る論以上のものではなかった。神道研究と称するものは、そのほとんどが神社史であったり、外形の観察に止まるものばかりで神道の本質に迫る研究はなく、しかし、神道が目指すものは神的な実在を感得する道をおいて他にはないはずであり、神道のよって立つ基盤も神霊の実在をまざまざと感得するところにあるというべきである。とも書かれている。
また、著者は、私が興味を持つ、氏神や産土神などにも言及されていて、これをないがしろにしては神道というもの、また日本的なものが見失われてしまう恐れがあるとも指摘されています。
こんな真摯な、神道研究家がまだ日本にいたのです。しかし、東京という大都会ではなく、また伊勢神宮や他の大きな神社ではなく、日本の端の九州に…。なぜ、こういう素晴らしい人が、神社本庁の中の中心的な位置で活躍できないのでしょうか。
それは、図らずも、神社本庁が、そういう真摯な人が生きていける世界ではないという「証」なのではないでしょうか。
著者は、現在は、長崎ウエスレヤン大学の教授で、また大阪國學院通信教育部の神道古典(古事記・日本書紀)講師をされているとの紹介があり、これを読んで私は、大阪國學院通信教育部で、この方に是非、教わりたいと思った次第です。
しかし、私の望みもむなしく、大阪國學院通信教育部は儚い夢と潰えてしましました…。
これで、へこたれるほど、ヤワな人間ではないのですが、反対に神道というモノは私が望むほどの価値もなく、神道という世界も理想と現実では大きな隔たりがあるのでしょうか…。