心のお薬になる本(22)『神道のこころ』葉室頼昭/著
この(22)「心のお薬になる本」のブログは、カウンセリング歴30余年の大阪の「5時間で1回きり」の「潜在意識の本質と使命とトラウマ」を探る心理カウンセラー&本質セラピスト三宅麗子の投稿頁です。
★心のお薬になる本(22)
◆『〈神道〉のこころ 』葉室頼昭/著
今日のお勧めの一冊は、ユニークな経歴の持ち主である、春日大社宮司葉室頼昭氏の本です。
著者葉室頼昭氏は、形成外科医師でありながら、神職の最高階位である明階を取得されて、最終的には春日大社の宮司にまで登られた方です。
その登用には、公家の藤原藤原北家勧修寺流の流れを汲む伯爵葉室家生まれという縁も関係しているのでしょうか。
私は、昔この本を読んでから、神道にも興味を持ち始めた記憶があります。
葉室氏は、心底、神を信じていた宮司でしょう。宮司や神主でも神を信じていない人が多い中、かえって貴重なお方です。
なぜ、彼が神を信じきっていたのかは、ご自分の体験が、余りにも偶然ではない奇跡のような数々の出来事により、宮司になられたことに起因していると思います。
誰もが経験したくてもできないような経験をさせられて、これは神からの思し召しではと感じられたことで、すんなり医師から宮司になられたのでしょう。
葉室頼昭氏は学習院を出て、大阪大学医学部に入り、その後、形成外科病院の院長として活躍しながら、さらに神主の資格を取られ、その後、公家の出身ゆえか、春日大社の宮司にまで昇り詰められた稀有な方です。
また、西洋医学を学び医者になりながら、東洋医学の良さをも説く珍しい資質の持ち主です。そういう方だからこそ、神は彼に白羽の矢を当てたのでしょうか…。
西洋と東洋を融合し、新しい日本の未来を彼に託したのか?
生れ落ちた家柄が由緒ある公家の家柄だったので、やはり、血統というか皇統ということでは、決して不思議偶然ではないのでしょう。
もしも、葉室氏が普通の家の出身であるならば、春日大社宮司には抜擢されていないのかもしれません。
なんやかやと言いながら、この生れというか氏素性というものは、日本ではまだまだ無視できないことなのでは?
そういう疑問もこの本を読みながら、湧いてまいりますが…。
しかし、そういうことは別にしても、この本は、神道の本質が自然体でわかりやすく書かれていて、神道に疑問を持つ全ての日本人に読んで頂きたいと思います。
この本を読めば、他の宗教とは違い、神道は宗教ではなく、いわば、哲学や心理学に分類するほうが相応しいということがお分かりになるはずです。
「自然に帰れ」「神に帰れ」「本当のこと」「感謝をすること」「無とは」「思い(波動)とは」「存在とは」等々が、日本の古くからのモノの考え方というや捉えで、やさしい目線で語られています。
日本人であるみなさん、こういう素晴らしい方が日本にも生きていたのですよ。
だから、私たちも、そういう道を生きていくことが可能なのですよ。
日本人の誇りを忘れさえしなかれば…。
●『〈神道〉のこころ 』著葉室頼昭/春秋社
春日大社の宮司が語る、神道と日本人の心。異色の宮司が混迷のうちにある我々に、生きるべき指針を示し、〈自然〉からのメッセージを贈る、注目のインタヴュー・エッセイ。 春日大社宮司、人生を語る。西洋医学の医学者が、東洋の医学を学び、やがて、神道への道を歩む―。波瀾万丈の半生を語りつつ、「本当のこと」に目覚め、生きることの大切さを切々と説く、珠玉の随想集。アマゾンより